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2017年4月14日 (金)

病院の「改善」

 朝早くに検査の予約があり,病院に行ったら,玄関口に,白衣の医師達や,看護師長らが両側に並んで来院者を迎えているのをみて仰天した。いつから行われているのか知らないが,昨年末に読んだ本のことを思い出した。

Nagashikoumuin  山田朝夫『流しの公務員の冒険』(時事通信出版局,2016. 292p.) は,旧自治省の官僚だった筆者が,大分県久住町や臼杵市,愛知県安城市などを渡り歩き常滑市の副市長として赤字を抱えた古い市立病院の再生に取り組んだ記録である。新病院建設にあたり,無作為に選んだ市民100人の会議を開催して市民の意識を変え,市民の意見を反映するようにつとめるなど市民と病院のコミュニケーションを円滑にするようにした。そして,病院は,毎日,開院時間には,院長や看護婦長が来院する患者を出迎えるようにした。これによって,病院管理者層は,どのような人々が病院に来ているかがわかるようになった。重要なことと思う。

 入院していた病院は,来年春に大規模な新棟が完成するので,一年前から新棟開館を控えた準備が始まっている。ちょうど,入院していた頃が,4月からの新体制を導入しはじめたところだった。

 病室に入ってくる看護師は,それまでは,最初に名乗るだけであるが,IDカードをつけているので,名前がわからないということはなかった。今度からは,患者の近くにプラスチック製の名札を置くことになった。「担当看護師 ○○○○ よろしくお願いします」と書かれている。最初の頃は,これを置くのを忘れる看護師が多かった。指摘すると「二つ余っていてどこだか忘れてたけどここだったのか」と言って置いていった。交代時に回収していかないことも多かった。看護師にとっては,面倒なことが増えたということだったのだろう。病棟の看護師長が名札が置かれているか点検に来たこともあった。

 入院した時には,病室の入口には,病室内の患者の名前が掲げられていた。四人部屋なら,ベッドの配置に従って名が示されていた。ところが,この「新体制」のおかげで,病室からの病室にいる患者の名札は全て取り去られてしまった。面会者には,部屋の番号と位置しか教えないので,入院患者のところに無事に行き着けるか不安を抱かせる。さらに,看護師は何人もの患者を受け持っているが,患者は分散配置されているので,自分の患者がどこにいるか確認できないと嘆いていた。これが個人情報保護の病院界のスタンダードなのかもしれないが,愚かなことと思われた。

 外来の検査のあとの診察で,自然治癒力で治ったんですねと言われた。これまで,そば,ラーメン,肉のロース,うなぎ,生魚,それにコーヒーの摂取は禁止されていたが,暴飲暴食しなければ,もう何を食べて飲んでもよくなった。


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