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2015年5月27日 (水)

ドラマのような結末だった大相撲夏場所

 大相撲夏場所が終わり,関脇になったばかりの照ノ富士が12勝3敗で初優勝。初日に負けた後,7連勝,徳勝龍,白鵬に負けた後,終盤は全勝である。

 横綱の白鵬は,初日に負けた後は,強さを発揮していたが,終盤,豪栄道と稀勢の里に負けて,3敗となっていた。しかし,千秋楽には,照ノ富士が先に3敗を守り,白鵬は優勝するには,日馬富士を倒して3敗を維持し,決定戦に持ち込む必要があった。しかし,照ノ富士の兄弟子である日馬富士は,奮闘し劣勢を挽回,白鵬を倒した。まことに白鵬を敵役としたドラマのような展開であった。

 白鵬の11勝4敗は珍しいことである。白鵬は,豪栄道戦と稀勢の里戦では,相手を土俵際まで追い詰め,あとひと息というところで,一瞬力が抜けたのか,相手の必死の投げを防ぎきれずに先に落ちた。おそらく,自分が負けたという判定に納得が行かなかっただろう。以前から審判不信のようだ。少しずつ力が落ちてきたのかと思う。

Oozumou2015  しばらく前から大相撲の人気が高まり,今場所は,連日,満員御礼だった。照ノ富士は,短期間に上昇してきた力士である。稽古をよくするし,腕の力が強いようだ。両回しをとらせて,かんぬきで一気に押し出した相撲をはじめ,回しを引きつけ体を寄せていくところに強さを感じさせる。

 同じモンゴル出身の逸ノ城も若く大きく出世が速かったが,取り口を研究され,今場所は勝ち越すのが精一杯だった。

 やはり,若手で髷が結えないほど速く幕内に達した遠藤は,先場所に足を痛め,半年くらい出場が難しいという話だったが,今場所で初日から出場した。案の定,連敗し,「怪我をきちんと直して,十分稽古してからから出るべきだ」という正論を評論家や記者は述べていたが,終盤には勝って,6勝9敗だったが,これで十両に落ちることはなくなった。何を考えているのかわからない不思議な力士である。遠藤には根強い人気があり,勝った時の場内の歓声は一番であるし,負け続けても懸賞金の数は減らない。

 東大の野球を取り上げた2015年5月25日の朝日新聞『天声人語』は,次のように書いて終わっている。

新鋭の台頭を讃えつつ、外国出身力士の優勝が足かけ10年続き、日本勢が「55場所連敗」では寂しい。「負けて騒がれるようになれ」の激励を、東大ではなく日本の関取衆に送りたい

 思わず本音を述べたのだろう。しかし,がんばっている外国人力士は,どう思うだろう。看板コラムで外国人力士と日本人力士を堂々と区別する無神経な記者がいるのは「寂しい」ことである。もっとも最後の一文は意味不明だが。


2015年5月21日 (木)

機動隊でいっぱいの朝

 朝6時頃,青山通りから外苑の並木道に入っていこうとしたところ,警官が二人立っていた。普段は見かけないことである。さらに,並木の間の道路には,数十台の機動隊装甲車が次々とやってきて,Uターンをしてみたり,駐車したりしていた。

 どなたか要人がお出ましでその警護かと思った。しかし,大国から国賓が来日しているわけではないし,天皇陛下の警護は控えめと聞いている,近くに住む東宮一家は,過剰な警備を求めるようだが,こんなに朝早くに行動することは全くあり得ない。

 突き当たりまで行くと,さらに遠くの絵画館前から行進曲が聞こえてきた。そこで,絵画館前に行くと,機動隊員が行進している。真ん中に「警視庁機動隊観閲式」と看板が出ている。正面の一段高い席は,警視総監なのだろうが,誰もいない。警察庁,陸上自衛隊などの席も作られているが無人である。記者用の取材席も用意されている。

Kanetsushiki  ようやくこれが,おそらく今日の午前中に行われる「観閲式」の予行演習だということがわかった。

 それにしても,朝早くから予行をするものだ。ここに身なりを整えて到着するまでの時間を考えると,かなり早く集合していることになる。ご苦労さまというしかない。こうした警察イベントの撮影見物を趣味とする人々がいるようで,盛んに写真を撮っている。

 後でユーチューブを見たら,一昨年の観閲式のビデオがあり,「自衛隊に比べて,行進がそろっていない」という評と,「自衛隊ほど練習する時間がないのだから仕方ないのではないか」という擁護の声があった。

 本番では,楽隊が演奏するのだろうが,テープで繰り返し流されていたのは「陸軍分列行進曲」である。自衛隊と同じだと思ったが,向田邦子原作のテレビドラマで使われたトルコの軍楽曲を彷彿とさせるこの曲は,「陸軍分列行進曲 抜刀隊」が正式名であり,西南戦争の抜刀隊にちなんで作られた。抜刀隊は,当時の東京の警視隊が主力だったことを考えれば陸軍や自衛隊より警視庁のほうが似つかわしい。


2015年5月15日 (金)

アマゾンのインスタント・ビデオで『80日間世界一周』を観る

80days  光文社の古典新訳文庫のジュール・ベルヌ『八十日間世界一周』(高野優訳)を読んで,映画版を観たくなった。宅配便レンタルビデオと思ったが,アマゾンのインスタント・ビデオの提供タイトルの赤に『80日間世界一周』(Around the World in Eighty Days.1956,マイケル・アンダーソン)があるのがわかった。初めてであるがこれを試してみることにした。48時間で300円であるが,宅配DVDであれば,レンタル期間は長く,少し安い。でも,直ぐに観ることができるのは大きな利点である。

 たいした手続きもなく,始まった。60年前の作品で,何回か観た覚えがある。インスタント・ビデオは,最初の気球や闘牛の場面は原作と異なるが,その他の乗り物も出来事も原作と同じである。スペクタクルとのんびりした雰囲気とがあり,今でも十分楽しむことができる。マリーネ・ディートリッヒら大勢の俳優が登場する。特に映画だけの細かなユーモアに気づいた。燃やす物がなくなった船員達は,パスパルトぅーをじっと見る。クラブに急ぐデヴィッド・ニーヴンを邪魔する馬車の御者,女性伝道者。そして,22歳のシャーリー・マクレーンは,台詞は少ないが初々しい。


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