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2012年10月31日 (水)

『純と愛』は見続けるのは無理だった

 NHKの朝の連続ドラマは,「家政婦のミタ」を書いた脚本家遊川和彦氏作『純と愛』である。主人公狩野純(夏菜)の家は祖父の代から宮古島で小さなホテルを経営していたが今は閑古鳥が鳴いている。純は幼い頃から祖父のホテルを「お客さんを笑顔に変える魔法の国」だとあこがれており,大学卒業後に実家を手伝いたいと父に申し出たが,父親からけんもほろろに扱われた。そこで,大阪のホテルに就職した。待田愛(風間俊介)という青年と出会った。

Junntoai_2  役名も男女を逆にするような小細工をし,それぞれの親や兄弟が面倒な人間ばかりという徒労感があり,毎週のエピソードは現実離れし,腹立たしい。脚本家は,「家政婦のミタ」と同様に,前半は,現実離れのした状況のもと,主人公らを徹底的に痛めつけておきたいようである。あざとさが透けてみえる。演じているひとたちもおかしな脚本と演出で,さぞつらいことだろう。我慢してみるほどのことはない。

 この二年間ほどの朝の連続ドラマは,東京の『おひさま』は,中盤から失速,大阪の『カーネーション』は傑作だったが,最後の一カ月は失敗,東京の『梅ちゃん先生』は愚作と評価するが,今回の大阪『純と愛』は,観るに耐えない。次の宮藤官九郎氏『あまちゃん』に期待しよう。


2012年10月27日 (土)

代官山の蔦谷書店にはなじめない

 映画のビデオやDVDをレンタルで観るようになって10年以上経ったが,ほとんどTSUTAYAで借りている。そのためTSUTAYAの商品の並べ方や仕組みには馴染みがある。TSUTAYAはドラマ,ラブストーリー,サスペンスなどという独自に作った「ジャンル」をかたくなに守っている。レンタル料金は,上下を繰り返してきた。

 一週間前,TSUTAYAでDVDを借りたら,「シニア限定-60歳以上-お得パスポート」というものを貰った。旧作DVDレンタルが毎日1本無料ということである。しかし,旧作DVDは,現在は1週間レンタルで誰でも100円である。なぜ,高齢者向サービスをするのかと思ったが,他の年齢階層では,もっと充実したサービスが行われているのかもしれないと思った。

 東京六本木ヒルズの脇というか,麻布十番にTSUTAYAでは本や雑誌を売っているが,本格的に作ったのが,代官山の「蔦谷書店」である。

 予想した通り,ウェブサイト掲載の地図では行き着くことができなかった。代官山は起伏があり,無秩序に店ができ,さらに,車の通りに横断歩道があまりない。ようやく到達した「蔦谷書店」は,周囲にも気を遣った二階建ての三棟の建物からなる。レンタルCDやレンタルDVDの部分もあるが書店が優先されている。

Tsutaya  どの棟も中の配置や構造を把握しにくい。かなり歩き回らなければならない。特に壁に囲まれた空間は,わかりにくい。ある棟では,中央に広く雑誌のスペース,書架には,趣味的な区分の棚がある。1階にも2階にも飲食できるコーナーがある。

 自然科学の本はなく,社会科学も人文科学も手薄である。本の冊数も少ないし,選び方も並べ方も工夫はなく,これらの分野では,探している本を見付けるのは難しい。また,床から天井まで書棚があるが,上の方を見上げる気にはならないし,腰にあたる部分の棚が出張っているので,下の棚は見づらい。しかしこうしたことは,店は気にしていないようである。

 これに比べて,料理や旅行,車などの本は,充実している。イタリアの本だけで3,4段あるし,ポルシェの本のコーナーもある。

 こうしたあつらえは,この書店が初めてというわけではない。既視感がある。京都の「恵文社一乗寺店」もこの系統である。しかし,「恵文社一乗寺店」やカフェ化した神保町の東京堂書店などと大きく違うのは,文学や小説にもあまり熱心とは言えず,仕事や社会とも関わりは薄く,妙にファッショナブルであることだ。

 土地柄なのだろうが,雑誌のコーナーには若い女性が多く,自由に使える机には,ノートパソコンやアイパッドを操作する男どもがいて,まるで,ファッション雑誌や「世界の本屋さん」の取材に,すぐに応じられそうな雰囲気であった。

 店員数が多いように思った。レジに行くと三人の店員が寄ってきた。ただ,書店のいわゆる「棚作り」のできる店員はそれほど多くはなさそうだ。

 この蔦谷書店は,採算を度外視しているように見えてならない。一種のアンテナショップのような役割だろうが,こうした趣向を気に入られた方もいたようだ。


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