週間日誌2023-06-04(ホンダ,山本凱,『菅原伝授手習鑑』,エンジェルス,『波よ聞いてくれ』)
5月29日(月)
F1第6戦のモナコグランプリでアルファ・タウリの角田裕毅選手は,予選で上出来で9位だった。抜きにくいモナコでは,予選次第なので,期待を持たせた。しかし,終盤に豪雨となり,ブレーキが不調で結局15位で終えた。そして,またもや角田選手は,激昂して無線でチームに対し怒鳴ったらしい。感情をそのままぶつけて暴言を吐く珍しい日本人。
先週,5月25日にホンダは,F1に2026年から復帰すると発表した。アイルトン・セナの時代からF1を観てきたし,ホンダを応援しているが,今回の復帰には戸惑うし,素直に喜べない。
これまで,1964~1968年,1983~1992年,2000~2008年,2015~2021年と4期にわたってF1に参戦と撤退を繰り返してきた。2020年には「FIA フォーミュラ・ワン世界選手権への参戦終了について」を発表し,2021年で参戦を終え,「2050年にカーボンニュートラルの実現」を目指す,そこに研究開発の重点を置きたい,という説明をした。さらに再参戦はないと言明した。
こうした撤退の発表に対して,「出たり入ったりするな」とか「もう戻らなくてもよい」という批判があった。前回の「もうやめる」という方向は正しかったとする意見が大勢で,撤退理由は納得できた,それに第4期にはホンダのエンジンではほとんど勝てなかった。
ホンダは,F1に関して,この20年,判断ミスを繰り返しているように見える。今度も失敗するだろう。
昨日,英国のトゥイッケナムスタジアムで,バーバリアン対世界選抜の試合が行われた。ファンサービスのための試合であるが,ウェールズ代表のキャプテンだったアラン・ウィン・ジョーンズ選手の引退試合だった。バーバリアンズは,英国中心に選抜し,世界選抜はそれ以外の国々の選手からなるが,今回のバーバリアンズに慶應義塾大学を昨年卒業し,サントリーサンゴリアス所属のフランカー山本凱選手がただ一人の日本人として招集された。
山本選手は先発で出場し,交替することもなかった。リーグワン同様にボールを持つことは少なく,地味な存在。バーバリアンズのエディー・ジョーンズ監督は「山本はとても大きなポテンシャルを持っている選手。タフで体格も良」いと評価していたし,確かマイケルリーチ選手もオーストラリア代表のマイケル・フーパー選手のようと言っていた。試合は,バーバリアンズ 48 - 42 世界選抜という結果だった。
5月30日(火)
『菅原伝授手習鑑』の第二部を観た。千穐楽であり,ほぼ満員。珍しいことに隣に5人の男子大学生がいた。
二段目の人形は,菅丞相は玉男,覚寿は和生,立田の前は一輔,苅屋姫は蓑紫郎。道行で有頂天となった苅屋姫は,父の菅丞相が九州に流され,その原因が自分にあることを知り悲嘆にくれる。今度は一途に父に会いたがる十代の娘らしい単純さ,身勝手さ。
後半には殺人事件が起こり,覚寿の推理で犯人が明らかになる。一方,菅丞相のアバターである人形が再三現れる。つまり,ミステリー,ファンタジー風味がある。
6月1日(木)
ここのところ大谷選手がぱっとしない。投手として5勝1敗だが,5勝目以来なかなか勝てないし,自責点も多い。一方,打者としても低調で,三振が多い。相手ピッチャーに対策を講じられているように思えた。
5月30日には打率は.263まで落ちていた。ところが,昨日は,13号,今日は14号と15号を放ったものの最近の投手成績もあまりよくない。
エンジェルスは,今年もプレーオフ出場には遠い成績である。プレーオフ出場は,地区優勝チームとワイルドカードと呼ばれる残りの12チームの中で年間勝率の高い3チームとのこと。今年は,アメリカンリーグではおかしなことになっていて東地区5チームは全て勝率5割を超え,西地区も4チームが5割を超えている。こうなっているのは,他地区との試合がある上にナショナルリーグのチームとの交流戦があるからで,しかも交流戦の試合数が増えた。
ワールドシリーズで大谷選手を見たいが,エンジェルスは地区3位,勝率0.518しかなく,このままでは,ワイルドカードに届きそうもない。
6月3日(土)
毎週観ているドラマはテレビ朝日の『波よ聞いてくれ』(原作:沙村広明,監督:沙村広明)だけとなった。コミックが原作で,アニメにもなっているらしい。スープカレー店のアルバイト店員の鼓田ミナレ(小芝風花)が,ラジオ局の深夜番組のパーソナリティにスカウトされ,リスナーからの手紙に答えたり,テレビ局の人間関係に口を挟んだりする。
鼓田ミナレは,金髪でコスプレ好き,自分で言うように「がさつ,無神経」で,早口で相手を罵倒し,簡単に男を投げ飛ばせるほど強い。毎回起きる問題を,ミナレは,誰にとっても優しく,穏やかな解決策を考え出すのではなく,問題の起きている状況自体を壊してしまう。この点がが新鮮である。
このミナレを演じる小芝風花は,これまでの映画『魔女の宅急便』や『朝が来た』の元気な娘,主演と言えども少し変わった役などから離れた,大きくイメージの異なる役柄である。常にけんか腰,早口で悪口暴言を吐いているが,長い台詞もしっかりしていて,時に邪悪な顔になったりもする。ただ,この路線を続けるわけにはいかないだろう。