週間日誌2023-06-04(ホンダ,山本凱,『菅原伝授手習鑑』,エンジェルス,『波よ聞いてくれ』)

5月29日(月)
 F1第6戦のモナコグランプリでアルファ・タウリの角田裕毅選手は,予選で上出来で9位だった。抜きにくいモナコでは,予選次第なので,期待を持たせた。しかし,終盤に豪雨となり,ブレーキが不調で結局15位で終えた。そして,またもや角田選手は,激昂して無線でチームに対し怒鳴ったらしい。感情をそのままぶつけて暴言を吐く珍しい日本人。

 先週,5月25日にホンダは,F1に2026年から復帰すると発表した。アイルトン・セナの時代からF1を観てきたし,ホンダを応援しているが,今回の復帰には戸惑うし,素直に喜べない。

 これまで,1964~1968年,1983~1992年,2000~2008年,2015~2021年と4期にわたってF1に参戦と撤退を繰り返してきた。2020年には「FIA フォーミュラ・ワン世界選手権への参戦終了について」を発表し,2021年で参戦を終え,「2050年にカーボンニュートラルの実現」を目指す,そこに研究開発の重点を置きたい,という説明をした。さらに再参戦はないと言明した。

こうした撤退の発表に対して,「出たり入ったりするな」とか「もう戻らなくてもよい」という批判があった。前回の「もうやめる」という方向は正しかったとする意見が大勢で,撤退理由は納得できた,それに第4期にはホンダのエンジンではほとんど勝てなかった。

 ホンダは,F1に関して,この20年,判断ミスを繰り返しているように見える。今度も失敗するだろう。

 昨日,英国のトゥイッケナムスタジアムで,バーバリアン対世界選抜の試合が行われた。ファンサービスのための試合であるが,ウェールズ代表のキャプテンだったアラン・ウィン・ジョーンズ選手の引退試合だった。バーバリアンズは,英国中心に選抜し,世界選抜はそれ以外の国々の選手からなるが,今回のバーバリアンズに慶應義塾大学を昨年卒業し,サントリーサンゴリアス所属のフランカー山本凱選手がただ一人の日本人として招集された。

 山本選手は先発で出場し,交替することもなかった。リーグワン同様にボールを持つことは少なく,地味な存在。バーバリアンズのエディー・ジョーンズ監督は「山本はとても大きなポテンシャルを持っている選手。タフで体格も良」いと評価していたし,確かマイケルリーチ選手もオーストラリア代表のマイケル・フーパー選手のようと言っていた。試合は,バーバリアンズ 48 - 42 世界選抜という結果だった。

5月30日(火)
 『菅原伝授手習鑑』の第二部を観た。千穐楽であり,ほぼ満員。珍しいことに隣に5人の男子大学生がいた。

 二段目の人形は,菅丞相は玉男,覚寿は和生,立田の前は一輔,苅屋姫は蓑紫郎。道行で有頂天となった苅屋姫は,父の菅丞相が九州に流され,その原因が自分にあることを知り悲嘆にくれる。今度は一途に父に会いたがる十代の娘らしい単純さ,身勝手さ。

 後半には殺人事件が起こり,覚寿の推理で犯人が明らかになる。一方,菅丞相のアバターである人形が再三現れる。つまり,ミステリー,ファンタジー風味がある。

6月1日(木)
 ここのところ大谷選手がぱっとしない。投手として5勝1敗だが,5勝目以来なかなか勝てないし,自責点も多い。一方,打者としても低調で,三振が多い。相手ピッチャーに対策を講じられているように思えた。

 5月30日には打率は.263まで落ちていた。ところが,昨日は,13号,今日は14号と15号を放ったものの最近の投手成績もあまりよくない。


Mlb20230531
Mlb20230531

 エンジェルスは,今年もプレーオフ出場には遠い成績である。プレーオフ出場は,地区優勝チームとワイルドカードと呼ばれる残りの12チームの中で年間勝率の高い3チームとのこと。今年は,アメリカンリーグではおかしなことになっていて東地区5チームは全て勝率5割を超え,西地区も4チームが5割を超えている。こうなっているのは,他地区との試合がある上にナショナルリーグのチームとの交流戦があるからで,しかも交流戦の試合数が増えた。

 ワールドシリーズで大谷選手を見たいが,エンジェルスは地区3位,勝率0.518しかなく,このままでは,ワイルドカードに届きそうもない。

6月3日(土)
 毎週観ているドラマはテレビ朝日の『波よ聞いてくれ』(原作:沙村広明,監督:沙村広明)だけとなった。コミックが原作で,アニメにもなっているらしい。スープカレー店のアルバイト店員の鼓田ミナレ(小芝風花)が,ラジオ局の深夜番組のパーソナリティにスカウトされ,リスナーからの手紙に答えたり,テレビ局の人間関係に口を挟んだりする。

 鼓田ミナレは,金髪でコスプレ好き,自分で言うように「がさつ,無神経」で,早口で相手を罵倒し,簡単に男を投げ飛ばせるほど強い。毎回起きる問題を,ミナレは,誰にとっても優しく,穏やかな解決策を考え出すのではなく,問題の起きている状況自体を壊してしまう。この点がが新鮮である。

 このミナレを演じる小芝風花は,これまでの映画『魔女の宅急便』や『朝が来た』の元気な娘,主演と言えども少し変わった役などから離れた,大きくイメージの異なる役柄である。常にけんか腰,早口で悪口暴言を吐いているが,長い台詞もしっかりしていて,時に邪悪な顔になったりもする。ただ,この路線を続けるわけにはいかないだろう。

2023年5月27日 (土)

週間日誌2023-05-28(『菅原伝授手習鑑』,『グレースの履歴』,「小津安二郎展」,『TAR/ター』,大相撲)

5月23日(火)
 国立劇場の文楽公演で『菅原伝授手習鑑』を通しで上演していて,その第一部を観た。全体を二回に分け,今回は,初段から二段目の途中までで,残りは次回9月公演となり,さらに,それぞれが一部と二部に別れている。『菅原伝授手習鑑』は,「筆法伝授」,「車曳き」,桜丸切腹」,「寺子屋」などを観ることが多いが,通しは初めてだった。菅原道真と藤原時平の確執に振り回される人々というより,藤原時平の皇位簒奪の陰謀を防ごうとする話である。時平の横暴や希世のあきれた行動に腹を立てることはないが,斎世の君と苅屋姫の脳天気ぶり,道真の源蔵に対する仕打ちはいかがなものかなどと考える。

5月24日(水)
Gureisunorireki  少し前に源孝志『グレースの履歴』(河出文庫)のキンドル版を購入していたが,本日,読み終わった。文庫版では500ページを超えるが,苦にならなかった。これまでの電子版で一番長い。先日のテレビドラマと原作にさほど違いはなかったが,林遣都の部分が元にはなく,原作の最後の部分はカットされていた。ただ,オープンエンドであることは変わらない。

5月25日(木)
 「小津安二郎展」を観るため横浜の神奈川近代文学館に出かけた。「港の見える丘公園」の奥にあるが,ここへ行くのは,みなとみらい線ができる前のことだった。坂を登りたくないので,「元町中華街」駅前から公園入口までバスに乗ることにした。改札出口からエスカレータを乗り継いでいくと「アメリカ山公園」に出た。公園を横切り,外国人墓地を右に,覚えのある道を歩いて行くと公園の入口に到達。結構,人出があり,薔薇はまだだが,ラベンダーや矢車草をみている。

Tokyoboshoku 「小津安二郎展」は,小津安二郎作品毎に丹念に集めたポスター,スチール写真や台本,それに当時の映画雑誌の展示が中心で,一つ一つを時間をかけて拝見した。有馬稲子25歳の『東京暮色』のポスターは素晴らしい。映画は,失敗作と言われているけれど,この表情は何といえばよいのだろう。

 終了間近ということもあってか,客は多く,ほとんどは50歳以上と思われる。

5月26日(金)
 3時間近い長さなので敬遠していた『TAR/ター』(トッド・フィールド,2022)をようやく観た。ほぼ全ての画面にケイト・ブランシェットが登場する。そのおかげで,せっかくのノエミ・メルランなどの影は薄い。このノエミ・メルランがどうしていなくなったのかはわからないままであり,観客に極端に説明をしない映画である。これまでは,多くは工夫を凝らして登場人物間の関係を示してきたが,このように自分で考えなさいという映画が増えてきた。

 ケイト・ブランシェットは,当代一の女優であると思った。

5月27日(土)
 満員御礼となった大相撲五月場所は,14日目で1敗の照ノ富士の優勝が決まった。今場所は,休場を続けていた横綱照ノ富士と霧馬山,豊昇龍,大栄翔,若元春の関脇勢,それに幕内昇進二場所目の北青鵬,再入幕の朝乃山が活躍したが,結局,照ノ富士と霧馬山が最後まで残った。身長が二メートルを上まわり,手の長い北青鵬は多くの力士には脅威だったが,攻略法が知られたのか後半は連敗した。一方の朝乃山は前半には勝ち進んだが,たやすく大関に戻るのは難しそうだ。強い関脇の四人のうち,霧馬山の他,あと二人は近いうちに大関に上がるのではないか。

 前頭二枚目となった遠藤は,初日から六連敗し,その後は休場した。上位に居続けることが困難になっている。全体に,世代交代が進んでいることが実感できる場所となった。

2023年5月21日 (日)

週間日誌2023-05-21(風邪,ラグビー,G7,広島,猿之助,デクラーク選手)

5月17日(水)
 先週末に泊まった京都のホテルは,空調の個別の調整はできず,全館冷房だった。そのために,体温が上がり,咳は止まらないし,喉は痛くなった。近くのアレルギークリニックにウェブ予約をし,あらかじめ詳しい症状を伝えた。予約時間に行って,
入口のドアを空けるなり,たちまち,入口近くの小部屋に通され,そこで看護師と医師から問診や診察を受けた。なるほど,これまでこうした手順で感染症対応をしてきたのかと遅まきながら知った。

 大量の薬を貰ったが,薬を飲まなくとも半日で平温に戻った。

5月18日(木)
 昼前のニュースで市川猿之助の事件を知った。報道する記者たちは猿之助は知っていてもその父の段四郎の名は知らない。

 事件には大きなショックを受けたが,詳しいことはわからない。もし自殺未遂なら,長い間の猿之助のファンとしては,猿之助が背負っている,澤瀉屋,松竹,歌舞伎,伝統芸能などの重さに耐え切れなくなったのだろうと思わざるをえない。役者,演出家,作家として傑出しているし,若手の育成も成果を上げている。それは疲れるだろう。

 NHKBSPで『花嫁の父』(ヴィンセント・ミネリ,1950)を観た。1950年代の米国の裕福な家で,スペンサー・トレイシーの一人娘の婚約から結婚式にいたるまでの他愛のない話である。ただ,この米国式結婚準備過程は,日本でもつい最近まで維持されていて,ブライダル産業を成り立たせていた。

 エリザベス・テイラーが若く,最もきれいだった映画。ただ,父親の愚痴でなりたっているのが苦しい。愚痴ならこの映画のパロディのスティーヴ・マーティンの『花嫁のパパ』(チャールズ・シャイア,1991)のほうがずっとよい。

5月19日(金)
 広島でG7が開幕。今回,たまたま事前に広島に行ったので,少しばかりのご当地感がある。一泊して,朝,船に乗っただけであるが,G7会場のホテルは海から見た。乗船を待つ間,宇品港から瀬戸内海を眺めた。二年前に読んだ堀川惠子『暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ』(講談社,2021. 389p.)をおぼろげながら思い出した。

Deklerk1  ラグビーのリーグワンの最終節の三位決定戦は横浜キャノンイーグルス対東京サンゴリアスだった。横浜キャノンは,シーズン中は東京サントリーに二戦全敗。今日も先に得点された。しかし,いつもは自分ではトライをしないデクラーク選手がパスせずトライし,逆転,80分後,最後まで出場したデクラーク選手が蹴り出して26-20で横浜キャノンが勝ち,昨季六位からジャンプアップし三位となった。勝利の直後,デクラーク選手は崩れるように膝をついて,うつむいていた。このチームのために最後まで力を出し尽くしたのだろう。

 ワールドカップ後も来日するという噂がある。

5月20日(土)
 バイデン大統領の訪日が危ぶまれていたが,結局,来日。
 原爆資料館見学には抵抗が大きかったようだが,実現。
 ワーキングディナーのデザートに「もみじ饅頭」を出すことに成功。
 そしてゼレンスキー大統領の来日実現。

 こうしてみると岸田首相は運が強いと思わざるを得ない

 ラグビーのリーグワンの決勝は,クボタスピアーズ船橋・東京ベイ対埼玉ワイルドナイツで,国立競技場に4万人集めた。中継していたJ-SPORTSの解説者の一人は,常勝ワイルドナイツが勝つものと決めていて,リードされているにもかかわらず,最後には逆転するはずという立ち位置から発言していた。極めて不快だった。この方にとっては残念だったがクボタが2点差で勝った。

 明治座公演の昼の部の猿之助の代役は團子で,立派に務めているらしい。猿之助がなぜ宙乗りをやめないのかわからないが,こうして,次世代團子の宙乗りが始まったわけだ。

2023年5月14日 (日)

週間日誌2023-05-14(マウス,『グレースの履歴』, 瀬戸内海クルーズ,立川志の輔)

5月8日(月)
 パソコンのマウスの調子がよくない。スクロールができなかったり,スクロール途中で戻ってしまったりする。これまで気にしなかったが,気になり始めると不愉快だ。まず,電池を入れ替えたり,「設定」で調整してみたりしたが改善されなかった。別のマウスでも同じ で,USB端子を使う無線マウスも同様である。

 考えてみると持っているマウスは全て三年以上前の製品である。もしかするとwindows11に対応していないからではないかと考え,新しいマウスを買ってきた。すると問題は解消した。OSのアップグレードがここにまで影響するとは思わなかった。

 昨晩,NHKBSPの『グレースの履歴』(原作・脚本・演出:源孝志)の最終回だった。特別なスポーツカーを主人公にした東京から松山までのロードムービーという受け止め方もあるだろう。主人公の美奈子(尾野真千子)が何度も大きな喪失,別れを繰り返してきた夫の希久夫(滝藤賢一)に自分が原因で起きるであろう別れに際し,希久夫が孤独にならないように手を打っておこうとする。しかし,突然の美奈子の交通事故死で,話は複雑になる。40歳以上の視聴者を想定した丁寧に作られ,なによりキャスティングに魅力のあるドラマだった。

5月11日(木)
 早朝に木更津辺が震源の地震があり,震度4だった。重ねた合った本など40冊ほどが落下した。

 朝早い新幹線で岡山まで行き,その先は山陽本線に乗り,尾道で昼食を食べた。三原から呉線に乗った。呉線は,長い距離を瀬戸内海の海際を走る抜群に景色の良い路線。沿線の瓦葺きの家々も落ち着いた印象を与えてくれる,ただ,三原から広島まで約3時間かかる。新幹線なら20分あまり。

 広島に到着した。広島駅の北側は「ekie」という巨大なショッピングモールと居酒屋を含む飲食店街だった。日程を考えたとき,連休を外すことしか考えず,G7サミットは念頭になかった。開催まであと一週間となった広島の町では,他県からの警察官がパトロールしていた。

5月12日(金)
 広島駅前から広島電鉄の路面電車に乗った。旧型の単行の電車もあるが,「グリーンムーバーエイペックス」という名の新型の連接,低床車で,大きくて扉が多く,全ての扉にICカード精算機がついている。朝なので,通勤客の小学生も混じり,難なく乗降していた

Photo_20230514071401   以前から,瀬戸内海を船で通り抜けたいと思っていたが,フェリーの多くは夜間航行なのでなかなか機会がなかった。たまたま「せとうち島たびクルーズ」という短いが広島から三原までの日中のクルーズがあることを知った。JR西日本と瀬戸内海汽船が運航している。新造の双胴高速クルーザーで時速24ノット(44km),90人乗りという。

 快晴というわけにはいかなかったが,まあまあ晴れ,遠くの島々は春らしく靄がっかっている。出港すると直ぐにG7の会場のホテルのある宇品島をかすめていく。呉港では航空母艦に改装中の「加賀」から潜水艦までを海から間近に見た。「音戸の瀬戸」を抜け,下蒲刈島や兎の島大久野島に上陸したりして全部で4時間で,退屈することはなく,かなり満足度は高かった。特に女性ガイドの瀬戸内海の島々や自衛隊艦艇についての豊富な知識には感心した。

 三原から京都へ行き,ホテルにチェックインしたあと,京都芸術劇場での「立川志の輔独演会」に行った。この劇場は行きにくい。

 志の輔の落語を聞くためわざわざ京都まで行くのは酔狂だと自分でも思っていた。ところが志の輔は,開口一番,先日,気仙沼で落語会をしたが,沖縄からきたという観客がいて驚いたと話し始めた。これまで地域性を考えてきたが,どうやら時代が変わったらしいと言う。ただ,志の輔師匠の場合は特別で,東京などでは,ほとんどチケットが取れないのでこうしたことになっている。

 もっと,何か話したそうだったが,当たり障りのないAIの話にして,落語は言葉の文化だから,その笑いはAIには負けないだろうと述べた

   「お父さんはいらっしゃいますか」

   「お父さんは要りません」

 他の落語家同様,どのような演目を話すのかは,その場で,観客を見て決めるらしいので,事前に発表はなく,観客は何も知らないで切符を買う。終了時刻も不明。

 今日は『たけのこ』と『ねずみ』だった『たけのこ』は,以前聞いたことがあるような気がしたが,『ねずみ』は初めて。宿屋の亭主と左甚五郎の恬淡とした会話を聞くうちに亭主の身の上話に引き込まれてしまう。話の途中で終えたのかもしれないが,予想外の落ちで驚いた。

5月13日(土)
 午後から雨という予報だった。最初に乗ったバスは,始発で,乗客は10人,他は全員外国人だった。みな,ICカードをお持ちだが,東京などのように乗った直後に料金を払おうとしたので,運転手が止めた。しかし,京都のバスが後払いであることには直ぐに慣れるだろう。京都市交通局は数年前に前乗り後降りに変更しようとしたが,うまくいかなかった。慣れない観光客は不安で後ろのドアから乗ったら前のほうに集まってしまう

 茶道関係の店が集まった堀川今出川の和菓子店二軒に行った。片方はNHKのドラマ『京都人の密かな愉しみ』で常盤貴子が若おかみだった店のモデルとなった。もう一軒で今年初めてかき氷を食べた。

2023年5月 6日 (土)

週間日誌2023-05-07(『メディア王』,前撮り,連休,英国戴冠式とパレード)

5月1日(月)
 昨日,夜中まで米国のテレビドラマ『メディア王』シリーズ1のDVDを観ていた。60分の長さで10回である。

 米国のメディアや娯楽の世界的企業ウェイスター=ロイコ社の創業者ローガン・ロイには母親の異なる四人の子がいる。長男コナーは,ほとんど経営に関わらず,ニューメキシコで若いガールフレンドと農場で生活している。誇大妄想気味,大統領になることを望んでいる。次男ケンダルは,後継者と見なされているが,独断的で企業買収などで失敗している上に,コカインなどの薬物依存症で,親や兄弟からの信用を無くしている。シブと呼ばれるシヴォーンは,政治コンサルタントで,父と敵対する大統領候補者のスタッフになっている。末のローマンは映画部門を担当している。エキセントリックというか子供であり,判断力が全くない。

 最も頭が良いのはシブであることは,ローガンばかりでなく,兄弟もわかっている。ただ,ロイコ社の経営に深入りしていない。おそらく,ローガンの現在の妻マーシャがやがて重要になるのだろう。

 シーズン1ではローガンが倒れ,再起不能とみたケンドルが反乱を起こそうとしたが,回復したローガンに追っ払われる。再起したケンドルは,再びローガンに挑むが,事件が起きる。

 ローガン・ロイはルパート・マードックをモデルとしているというが,それよりも米国の富裕な一家の生活が興味深い。遠出には自家用ジェット機,近くにはヘリコプタで行く人たち。

 シーズン1は,5年前だが,ロイコ社が日本のロケットで衛星を打ち上げようとし,日本のロケットが打ち上げに失敗する場面があった。先見の明。

5月2日(火)
 神宮外苑銀杏並木で読書していたら,結婚式の前撮りというらしいが,「フォトウェディング」の一行がやってきた。新緑の並木を背景に記念写真を撮るのだが,幸い,晴れている。普通は,二人の他に,サービスの担当者,スタイリスト,カメラマンなど5,6人だが,人数が少し多いようだった。色打ち掛け,紋付羽織袴の和装だったが,この場所には不似合いな感じだった。二人の写真を撮ったあと,傍らにいて写真を撮っていた人たちが,二人の両側に並んだ。見物客ではなかった。両親が付いてきていたのだった。最後に6人で並び写真を撮って貰っていた。

5月3日(水)
 朝方に東京駅の新幹線の改札口には長蛇の列ができたとのこと。観光地はどこも三年ぶりに賑わっているらしい。これは,パンデミックが下火になったからだと言う説明である。しかし,政府の要請に従順で旅行や外出を控えた人たちがそんなに多いのだろうか。昨年の7月,祇園祭の宵山に行ったが,大変な人出だった。今年はあれを上まわる人出になるとしたら大変だ。

 外国人観光客数増加は,規制緩和が関係するのだろうが,日本人の観光需要には複雑な理由があるのではないだろうか。旅行客が少なくて「今年は諸物価が上がったので,旅行に出かける人は少ない」という解説があっていても不思議と思わないはず。

5月5日(金)
 今期のテレビドラマでは,最初は波留の『わたしのお嫁くん』,芳根京子『それってパクリじゃないですか?』,それに倉科カナ『隣の男はよく食べる』を観たが,いずれも似たような使い古された設定だったのでやめた。また,全盲の捜査官,ドラキュラ,子供の外科医,漂流教室など無理な話も多い。ドラマの題材が枯渇しているのだろう。とはいえ, まだ,わからないが,天海祐希『合理的にあり得ない』,小芝風花『波よ聞いてくれ』を観ようかと思う。
 
5月6日(土)
 チャールズ英国国王の戴冠式とパレードの中継をBBCで観た。戴冠式は,6世紀の聖書が出てきたり,首相ではなく女性のモーダント枢密院議長が剣を持って国王を先導するという重要な役割を果たすなどのことがあるものの,全体は英国国教会内の行事,手続きであり,退屈であることは否めなかった。今回,初めてテレビ中継があったわけであるが,あまりの宗教色の濃さを英国の人々はどうみたのだろう。王室にとっては逆効果のように見える。

 それに比べて,国王と王妃が乗った金色の馬車が中心のパレードは見応えがあった。雨模様の中,英国の陸海軍,海外部隊,軍楽隊などが八つのグループに分かれ,あらかじめ行路に配置されており,合図をもとに全てのグループが一斉にスタートしていく。馬車,多数の騎馬の人々などを含む行列が一糸乱れずカーブを回り,狭い箇所では歩きながら列を減らしつつ行進する。参加人数は,この70年間で最大という。英国軍の偉容と規律を見せつけようとしている。

2023年4月29日 (土)

週間日誌2023-04-30(デクラーク選手,月着陸,カーリング,直通列車)

4月24日(月)
 ラグビーリーグワンの最終戦で,横浜キャノンイーグルスは,コベルコ神戸スティーラーズと対戦。ここ数戦は,横浜キャノンイーグルスのデクラーク選手は,後半20分からの出場だったが,今日は先発し,序盤のリードに貢献した。デクラーク選手は,ボールのある場所に到着するのが速いし,キックも上手,的確な判断ができ,試合の流れを先読みできるし,小柄だがパワーもある。横浜キャノンイーグルスが4位に入った原動力と言える。一人の優れた選手でチーム全体に活力が生まれ,チームが魅力的になっていくのをまざまざと眺めることができた

4月26日(水)
 朝,起きて,どうなったかとテレビのニュースを観たら,「日本のベンチャー企業が開発した着陸船が世界初の民間による月面着陸に挑みましたが,着陸予定時刻のあと通信が途絶え,計画していた着陸はできませんでした」と言っていた。月の表面に決められた手順で着陸し,通信が確立していれば,着陸成功であるのはわかる。けれども,月に無事着陸したが,通信できなかった場合,いや,機体が月の表面に届いた状態の場合も広義の着陸に含まれるのではないかと言うのは負け惜しみだが,ともかくも日本のベンチャーの機体が月に届いた。

 カーリングのミックスダブルスチャンピオンシップに出場の松村谷田組は,絶好調で8連勝して,グループBの第一位で準決勝進出を決めた。スウェーデンやノルウェーなどの強豪を破った。最終戦は,対スイスだったが,第1エンドから第4エンドまで,スイスに連続スティールされ7点をとられてしまい,第6エンドでも2点を奪われ,1-9と完敗した。要するに,たやすくあしらわれてしまった。スイスのペアの精度の高さ,アイスリーディングの確かさがあるが,日本の戦術の弱点をついていた。

 一方,三日目に日本はイングランドと対戦しており,12-7で大勝した。イングランドは,14歳の娘とその父の「経験を積む」ために出場したペアだった。松村谷田組は三つのエンドで楽に4点をとった。持ち時間がほとんど無くなっていることにも気付かないほど試合慣れしていないイングランドチームは,結局,全敗で終わった。出場しているのは全部で20か国であるが,中上位と下位チームの力の差は大きい。主催者は,ミックスダブルスの底辺を拡げ,底上げするためにこのように出場チームを増やしているようだが無理がある。

4月27日(木)
 東京メトロ南北線の「本駒込」近くに行き,帰りに本駒込駅のホームに下りていったら,「新横浜」行きが来た。南北線で目黒から,日吉を通り,新横浜に行くようだ。そして「後楽園」で下りて,面倒な乗り換えをして都営三田線のホームに出ると,今度は相鉄の黒く塗られた車両が来て,これは相鉄の「海老名」行きだった。やはり,目黒,新横浜を通って行く。四つほどの別会社の路線を通る乗り換えなしで遠くまで行くことができる列車があちこちに生まれているらしい。

 NHKの新番組『魔改造の夜』を何の気なしに観ていたら,結局,最後まで観てしまった。ロボコンの大人版,企業版であるが,どの会社も負けると厭だろうが,やがて,ポイントは勝ち負けにはないことに気付いた。観る方にとっては,課題解決能力よりも,その企業の風通しのよさやリーダーシップなどが興味深い。ただ,リーダーには,おそろしいまでのプレッシャーがかかっていることもよくわかった。この番組は長続きできるのだろう。

2023年4月22日 (土)

週間日誌2023-04-23(T300CHI,八木莉可子,『京都人の密かな愉しみ』,区議会議員選挙)

4月17日(月)
 7年ほど前に2-in-1着脱式というタブレットを買って使っていた。ディスプレイは当時世界最薄で,キーボードに装着するとノートパソコンとなる。もっぱら,旅行などで持ち歩いていたが,パソコンとして性能はよかった。ただ,キーボード部分が重く,また,タブレットとキーボードは,別々に給電する必要があった。

 3年ほど前に,タブレットとキーボードが接続できなくなった。タブレットとして,使用できるので時々使っていたが,やはり,キーボードが欲しい。いろいろ試したが,うまく接続できない。

 先日,ふと思いだし,メーカーのサービスセンターに「Bluetoothで再接続しようとするとPINの入力を要求されます。PINを教えて下さい」と伝えると,しばらくして再接続方法を答えてきたが,やはりペアリングはできなかった。サービスセンターはもう販売していない機種に熱心に解決策を考えてくれない。

 古いのでハードウェアがウィンドウズ11には対応していないこともあり,廃棄することにし,手続きを教えて貰い,ファイルやソフトウェアを全て消して,念のためにファイルに上書きするようウィンドウズ10を再インストールした。すると,キーボードとの接続が復活した。

 さあ,どうしよう。かなり前から使っていないし,旅行などで使うためには,別の軽いタブレットがある。しかし,廃棄するのはもったいない。

4月18日(火)
 NHKの連続ドラマ「夜ドラ」は,懲りることなく非日常あるいはSF的な設定ばかりである。若年層が目当てなのかもしれない。放送中の『おとなりに銀河』では,主人公の五色しおりは,ある島に住む,流れ星の民の姫とのことだが,今のところ恋愛ドラマにすぎない。しかし,この五色しおりを演じている八木莉可子は,初めて観たが,隔絶した気品と美貌の女優で,原節子を思わせる。今後,よい作品に出会えるとよいが。

4月19日(水)
 『京都人の密かな愉しみ』(脚本,演出:源孝志)をDVDとNHKオンデマンドで見終えた。2015年から2017年までの常盤貴子主演のドラマ五篇と,2017年から2022年までの林遣都ら五人の修行中の若者と高岡早紀らが主演の『Blue 修業中』シリーズ五篇から構成されている。

 前半は,老舗の和菓子店のあととり娘で婚期を逃している常盤貴子が修行僧となっている異母弟に家を継がせようとする話が中心だが,枝葉となるオムニバスドラマが挟まるとともに,四季の光景が織り込まれている。所作やことば,着物ばかりか発想まで京都の女を体現する常盤貴子に,京都の文化を熟知してはいるが批判的な来日している大学教授シャーロット・ケイト・フォックスが魅了されてしまう。

 後半は,京都で庭師,板前,パン職人,京野菜農家,陶芸家を目指している30歳前後の若者達が,師匠や親といさかいを繰り返しながら一人前になっていく話であるが。大文字と祇園祭,梅と桜,紅葉についてかなりトリビアルな説明があり,蘇民将来と茅の輪くぐりやちまきなどの関わりなど教えられることが多かった。また,京料理の大原千鶴さんも魅力的だった。

4月22日(土
 明日は区議選の選挙日であるが,誰に投票するかがなかなか決まらない。いつものことだ。公示日にポスターの掲示板をみたら,ほぼ全ての区画が埋まっていた。候補者はみな公示日に全ての掲示板にポスターを貼る力があるらしい。もう一つ,女性候補者が多く4割近くに達しているのにも驚いた。しかし,調べたら,現区会議員の約1/3は女性であり,とっくに女性の進出が始まっていた。

 AIを標榜したり,極右であったりする候補者がいるが,一人一人については選挙公報でもよくわからない。周辺での二つの問題,羽田新ルート,外苑再開発への態度で決めることになりそうだ。

2023年4月15日 (土)

週間日誌2023-04-16(大谷選手,カーリング,仁左衛門玉三郎,ラグビー)

4月10日(月)
 早朝にエンジェルスの試合中継があり,大谷選手は,3号ホームランを打った。大谷選手の昨年の今頃の打率は1割に達していなかったが,今年は.333と好調である。エンジェルスも5勝4敗で去年とは違いリーグ西地区首位となっている。

 カーリング男子世界選手権の決勝はスコットランド対カナダとなった。序盤にスコットランドが2点を取った後,グシュー選手のミスがあり,スコットランドがスティールして2点を取り4-0とした。スコットランドのスキップは,ほぼ100%の成功率,一方のカナダのグシュー選手は80%と本調子ではなく,あっという間に大差となり9-3となり,意外にもスコットランドが優勝した。

4月12日(水)
 歌舞伎座で鳳凰祭四月大歌舞伎『与話情浮名横櫛』を観た。片岡仁左衛門の与三郎,坂東玉三郎のお富は,18年ぶりとのことだが,これが最後になるのだろう。初日直後,5日から7日までは仁左衛門の体調不良で休演となった。突如,休演となりこのままかと心配だったが,仁左衛門は客席下りまでしてみせて元気さをアピールしていた。長い時間,座って台詞のない場面があるが,辛いのではなかろうか。仁左衛門を見ていると与三郎は長身で細身でないといけないことがよくわかった。

 以前に覚えた与三郎の長い啖呵をまだ暗唱できることに気付き驚いた。どうしても雲の上団五郎一座の八波むとしの蝙蝠安と三木のり平の与三郎を思い出してしまう。

 仁左衛門玉三郎,お富与三郎でも一階席は満席ではなく,85%ほどの入り。8割は女性客である。

4月15 日(土)
 一日中,雨だったが,数日来の黄砂は大気から洗い流されただろうか。

 カナダのトロントで行われているカーリンググランドスラム女子は12チームの予選リーグが行われて,ロコ・ソラーレは,4位で予選を通過した。スウェーデンのハッセルボリ組,カナダのジョーンズ組,ロウズ組などの強豪がいずれも予選で敗退した。ロコ・ソラーレの準々決勝の相手は,またもやカナダのエイナーソン組。いつもエイナーソン組 が立ちはだかる。相手もそう思っているのかもしれない。

 ラグビーリーグワンでは,30連勝中の埼玉パナソニックワイルドナイツが,入れ替え戦に回る可能性のあった静岡ブルーレヴズ(旧ヤマハ)に完敗。後半になってからもワイルドナイツがそのうち逆転するのだろうと思っていたが,逆に,じりじりと引き離されてしまった。

 昨年のようにcovid-19で試合は中止になることがなくなった今年のリーグワンは,それぞれのチームに波があった中,ワイルドナイツは,防御に優れ,安定して強かったが,ここにきて綻びを見せるころになった。

 

2023年4月 8日 (土)

週間日誌2023-04-09(弘前,大谷選手,仁左衛門,カーリング)

4月6日(木)
 先月NHKのBSで『静かに咲く 弘前公園の名桜』を観た。2020年はパンデミックのため閉鎖されて,観光客は皆無,満開の桜だけある弘前公園をドローンなども駆使して撮影した番組だった。桜の世話をしている方の話も面白かった。

 いつもなら連休で人出が多いが,今年は,例年より10日以上早い開花,満開が「青森 NEWS WEB」で予想されていた。行ってみたいと思い計画を立て始めた。弘前に泊まるのは無理だろうと思い,日帰りを含めた案を作った。

 ところが,開花はさらに早くなるという予報が出始め,開花しているという写真まで見つかった。一方では,前の予報通りというせつもあり,すっかり混乱して,結局やめにした。考えてみれば,テレビ番組とは違って,大混雑の中に迷い込むことになるはずだった。

 エンジェルスの大谷選手は,二度目の登板で,初回に1点取られたが,その後4-1と逆転した。ところが中継ぎが打たれて,今回も危なかったが,何とか今季初勝利。優秀な中継ぎのいる強い球団にいれば,勝利数は増えるだろうに。

 球場の客席の後ろからのテレビカメラではマリナーズのユニフォームを着たファンの背中に赤く「OHTANI」と縫い取りがあった。

4月7日(金)
 歌舞伎座の4月公演夜の部は,仁左衛門と玉三郎の『与話情浮名横櫛』なのだが,初日の2日から三日後に仁左衛門の体調不良のため4月5日(水)~4月7日(金)の夜の部だけ公演中止になった。さすがに代役を立てることはできず,払い戻しになった。

 興行主の松竹の意向ではなく,仁左衛門本人が出演するかどうかを決めるのだろうが,自分の体調をどう捉えるのか,また今後のこと,医者など周囲の種々の意見,松竹や観客への配慮などを勘案すると決断は難しいことと思われる。

4月8日(土)
 カナダのオタワで開催されていたカーリングの男子世界選手権は,出場13か国の中で日本は5勝7敗,予選リーグ7位で,決勝リーグには進むことはできなかった。上位6チームはいずれも8勝以上だったが,結果からみると上位6か国と下位7か国の間には,力量にかなりの差があり,日本は,上位の国には勝てなかったものの,下位のチームで負けたのは今日の対ドイツ戦だけだったから,下位集団の中では上位にいたと言える。

 スウェーデンのエディン選手やカナダのグシュー選手ばかりではなく,上位の国のスキップはみな上手い。そして,ストーンを高速で回転させるなどの技も取り入れられつつある。イタリアのスキップのレトルナス選手は日本との試合では精度が高く失投はほぼなかった。

 最年少17歳で注目を浴びた日本のセカンドの山本選手は, 確実にダブルテイクアウトを成功させていたし,スキップの柳沢選手も強い圧力を受けながらもラストストーンのドローで得点を上げていた。しかし,技術だけでなく戦略や戦術面で一段のレベルアップが望まれ,グランドスラムなどで,他の国の巧者と試合をする機会を増やすことが必要だろう。

 女子サッカー「なでしこ」のポルトガルとの強化試合を観た。代表キャプテンの熊谷選手はリザーブで,若手中心のチームのゲームキャプテンは,清水選手だった。序盤に押されていたので心配しながら寝てしまったが,2-1で勝ったらしい。

2023年4月 1日 (土)

週間日誌2023-04-02(霧馬山関,桜,足底腱膜炎,市村紗弥香さん,源孝志ドラマ)

3月27日(月)
 大相撲は12勝3敗の大栄翔が,千秋楽の最後の取組で11勝3敗の霧馬山と対戦した。NHKによれば「大栄翔ののど輪まじりの突っ張りに霧馬山たちまちのけ反って青房詰まるも,右に開いての突き落としで逆転。ともに12勝3敗となり決定戦に」。そして,決定戦でも同じような展開で,霧馬山がかろうじて勝ち,初優勝した。

 伏兵の出現だったが,霧馬山は,この一年間全場所で勝ち越し,最近3場所では31勝と安定した立派な成績で,いちやく大関の候補となった。霧馬山関は,ぶっきらぼうで取りつきにくい感じだったが,決定戦後,涙をみせ,さらに本心から喜んで笑顔になった。これまでの苦労も明らかにされて,たちまち観ているものは好感を持った。

3月29日(水)
Akamatsuzaka    桜見物に京都まで行ったのに,戻ってから東京は雨続きで,近辺の桜を見ていなかった。出かけると青山霊園の桜並木は,幸い満開のままで,まだ散り始めてもいなかった。「あかまつ坂通り」に張り出している低地にある大きな桜,それに5年ほど前に老木を切り倒したあとに植えられた若木たちも元気に花を咲かせていた。

 

3月30日(木)
 数日前から,片足のかかとに痛みがあり,酷いときには歩くのに苦労する状態となったので整形外科クリニックに行った。医師はすぐさま,「足底腱膜炎」と診断を下し,説明書をくれた。

 チャットGPTで「足底腱膜炎」の原因を尋ねると

・過剰使用:身体活動が多すぎること。歩きすぎ。
・肥満

・エージング

・クッションのない靴
・固い地面を裸足で歩く

などの項目が上げられており,全て当てはまった。先週,旅行に行った時,かかとの薄い靴を履いて一日十数キロ歩いた。

 湿布薬や痛み止めを貰ったが,しばらくは,ストレッチをして。あまり歩かず,底厚の靴を履こうと思った。

3月31日(金)
 今年は,3月31日という年度の最後の日が金曜日だった。3月末までに発表すると公言していたので政府の少子化対策たたき台が発表になった。

 NHKの夕方の『首都圏ニュース』の中で3年前から『おかえり天気』という小さなコーナーの担当だった市村紗弥香さんも最後の日となった。先頃発表された,NHKの4月からの番組担当者の中に名前がなかったので,今年度いっぱいかと思っていた。『お帰りモネ』のお天気キャスターに影響されたのかもしれないが,今年度からは「しゅと犬くん」というぬいぐるみを与えられ,一年間で人気者として定着させた功績は大きい。

 NHKの職員ではないので,背後に事情があるのだろう。視聴者が馴染みやすくファンが多い一方,才気もある得がたいキャスターである。今のまま続けて行くと役柄が固定され本人には抵抗があるだろう。抜けられて困るのはNHKのほうかもしれない。4月からは日本テレビの『news zero』のお天気担当らしいが,お天気キャスター以外の役割が得られるとよい。

4月1日(土)
 NHKBSPで始まった日曜のドラマ『グレースの履歴』の原作脚本は源孝志であるが,この方の作品をよく知らなかった。最近の原作ドラマ作品は,NHKが中心で,NHKアーカイブで観ることができる。そこで,『スローな武士にしてくれ?京都 撮影所ラプソディー?』をまず観ることにした。

 いかにも古くさく,高齢者が支配する京都の撮影所にNHKから大部屋の切られ役(内野聖陽)を主役として,ドローンカメラ,4Kカメラなどを使って時代劇を撮影したいという要請があった。NHKの技術スタッフがやってくるが,その主任は並外れた時代劇マニアでMIT卒業の男(柄本佑)だった。

 設定からして際立っていて,登場人物それぞれも意外な個性を発揮する。古いメンタリティをあざ笑うことはなく,最新技術の可能性もきちんと示し,時代劇や俳優たちへのリスペクトが感じられる質の高いコメディだった。後から知ったが芸術祭賞優秀作はじめ数々の賞を得ていた。

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